Nature誌(2021年9月23日号)は世界人口の予測についての解説を掲載していました。日本では周知のように「少子化」対策が大きな政治課題となっています。逆に国際的には後進途上地域での人口の増加により、食糧の供給との関連で持続的開発目標(SDGs)を実現していく上で、このことが重大な問題になっています。本稿では今世紀末を見越した世界の人口推計について論争にふれつつ、その政治、社会および経済へのパンデミック後を見つめたNature誌の評論記事を紹介します。
言うまでもなく、人口の推移を正確に予測することは、その国の社会発展がどのようになるのか、どのようにしていかねばならないのかを考える基礎となります。加えて、多くの国や地域の人口の短期および長期の予測は、将来を見据えた貿易、投資およびODA、さらに安全保障に関する政策立案に欠かせなくなっています。
Nature, Volume 597, Issue 7877 (23 September 2021)
Features: ‘How far will global population rise? Researchers can’t agree’
The United Nations forecasts that nearly 11 billion people will be living on Earth at the end of the century, but other demographic research groups project that population will peak earlier and at a much lower level.
https://www.nature.com/nature/volumes/597/issues/7877