田中良平(非木材グリーン協会 理事・副会長)
今年(2024年)3月に南米最高峰・アコンカグア(Aconcagua)を展望するバスツアーに参加してきました。アンデス山脈の麓にある中核都市メンドーサ(Mendoza)を出発し、Puente del Inca(インカの橋、写真1)やLaguna de Horcones(オルコネス潟)などの名所を経由して、最後はアルゼンチンとチリとの国境まで行って引き返すおよそ12時間のツアーでした。
見所は何と言ってもアコンカグアと周辺の山々、雲一つない好天にも恵まれ見事な眺望でした。ここはまだ「麓」とも言える場所ですがすでに標高2,950mもあり、日本でいえば駒ヶ岳(甲斐・木曽いずれも)の頂上に居るようなものです。目の前に聳え立つアコンカグアは7,000m近くあり、我々一般人(=登山をやらない人)には近寄りがたい存在に思えます(写真2)。展望スポットではアンデスの猛禽類(?、名前はわかりません)が我々を歓迎してくれました(写真3)。
さらにアンデス山脈の奥へ進み、チリとの国境にまで到達しました。ここには両国の終戦を記念して建てられたキリスト像があります(Cristo Redentor de los Andes、写真4)。この場所の標高が何と4,000m超、富士山山頂より遥か上です。夏場といえどもここまで高いとさすがに寒い。気温が低いというよりも風が強くて冷たくて、日本から持ってきた某社の「とても軽い」ダウンジャケットがたいへん役立ちました。
アンデスの山々は極めて高い。でもその近くまで、3,4千メートルの標高までバスで行くことができてしまう。日本だったら、急峻な樹木の生い茂った山道をひたすら人力で登る高さではないでしょうか。比べてみると同じ「山」でも随分と周辺の状況が違うんだなぁ~、山が形成された太古の昔に遡るのかなぁ~…などと思いを巡らせていました。因みに、街に戻ってから耳の不快感(飛行機に乗った時のような)がしばらく続きました。改めて相当標高の高いところへ行ったことを実感しました。